リサーチ
つながる力で「食」の危機を乗り越える
コロナウイルス禍で大きな影響を受けた私たちの食生活やフードビジネスは、多くのTwitter利用者が特に関心を寄せているテーマです
未だかつてない世界規模の危機の中、私たちは友人や同僚とレストランに食事に行くという、これまで当たり前のように行われていたソーシャルライフを控えざるを得なくなりました。コロナウイルスが蔓延する中、食事は原則的に家庭(またはひとり)で楽しむものとなりました。
Twitterにおいて、食に関する会話は最も活発にされているテーマのひとつです。
全国の学校に対して臨時休校要請があった3月2日を含む3月1日から3月14日までに食事に関するツイートは113万を超えており、その2週間前と比較して27%も増加しました。*
*113万ツイート、27%増加(対象期間03/01-03/14 vs 02/16-02/29)
03/01-03/14:1136016
02/16 0 02/29: 892222
今まで体験したことのない社会状況に遭っても、Twitterの利用者はこの状況をどう乗り越え、良い方向へ活かすかを理解しています。そして、Twitterを利用すると会話が盛り上がることも。
80%
「Twitterをみていると、今、何が話題になっているのかがわかる」
出典: Macromill 2020年4月(緊急事態宣言発令後) Twitter利用者対象 18歳~59歳 (n=517) ※調査エリア:首都圏
75%
「災害時や緊急時にTwitterの情報は役立つ」
出典: Macromill 2020年4月(緊急事態宣言発令後) Twitter利用者対象 18歳~59歳 (n=517) ※調査エリア:首都圏
美味しいケーキのレシピから誰かの危機を救うための情報まで、ブランドも一般の利用者も食にまつわる話題を日々話し合い、共に未曾有の状況を乗り越えようとしています。
食卓をより一層彩る
学校休校や在宅勤務により、多くの人にとって家で過ごす時間が長くなりました。Twitterでは自粛期間中、料理の腕を磨いたり、今まで以上に食にこだわったりする人が増えています。
「自分で料理する楽しさに気づいた」というTwitter利用者は、非Twitter利用者に対して11%も高くなっています*
また、「新型コロナウイルス発生前よりも料理の時間が増えた」と回答したTwitter利用者は50%と、非Twitter利用者の46%よりも高いことがわかっています。*
出典: Macromill 2020年4月(緊急事態宣言発令後) スマートフォン利用者対象 18歳~59歳 (n=1,000) 調査エリア:首都圏
いくつかのブランドはそのようなモーメントを捉えて、今だからこそできる楽しみを提供しています。
沢山のお茶のスペシャリストを抱える伊藤園は、おうちでゆっくりと時間を過ごせるからこそ実践したいお茶の楽しみ方を提案しています。
Twitter上で話題のMr.CHEESECAKEは、「人生で最高」と謳われる自慢のチーズケーキを自宅で味わえるよう、家庭用にアレンジしたレシピを公開しました。
70%
「自宅内での生活の質を向上させる提案や情報提供をしてほしい」
Source | Macromill 2020年4月(緊急事態宣言発令後) スマートフォン利用者対象 18歳~59歳 (n=1,000) ※調査エリア:首都圏
73%
「生活に役立つノウハウや情報を提供してほしい」
Source | Macromill 2020年4月(緊急事態宣言発令後) スマートフォン利用者対象 18歳~59歳 (n=1,000) ※調査エリア:首都圏
飲食店を応援する
緊急事態宣言により、全国の飲食店は営業時間の変更または休業を余儀なくされました。多くの店舗は人との接触を減らしつつ、テイクアウトやデリバリーなど新しい業態へシフトしましたが、依然として厳しい経営状況に立たされています。Twitter上では、このような飲食店を支援する動きが見られました。
サントリーは、「これまでも、これからも。私たちは、つながっている。」をキーワードとした取り組みを開始しました。先払いで食事のチケットを購入することで、外出自粛などで今は行けない自分のお気に入りのお店を支援することができます。
飲食店向け卸売業のアネモス青果は、コロナウイルス禍で初めて料理のテイクアウトやデリバリーを始める飲食店に向けて、注意事項や今後取り組むべき様々な情報を発信しています。
料理デリバリー・テイクアウトができるアプリのmenuでは、サービス導入に際し障壁をなくすことを目的とし、飲食店にかかる初期費用・販売手数料を2年間無料でサポートすると発表しました。
杉並区は、テイクアウトできる地元の飲食店を紹介したり、利用者には情報が見やすく、各飲食店には情報を発信しやすいようにエリアごとのハッシュタグを作成したりしています。
69%
「人びとを応援するツイートをしている企業に親しみを感じる」
出典: Macromill 2020年4月(緊急事態宣言発令後) Twitter利用者対象 18歳~59歳 (n=517) 調査エリア:首都圏
フードロスをなくすため、広く消費者に購買を促す
長期間の休校による給食需要の消滅や、イベントの中止、飲食店の営業自粛といった要因により、業務用に卸すはずの食べ物が大量に余ってしまう事態が発生しました。そんな中、Twitterでは利用者の間で助け合いの輪が広がりを見せました。
実際に、コロナウイルス禍の影響で「周囲への思いやりや助け合いの大切さを感じた」というTwitter利用者は63%と、非Twitter利用者の59%よりも4%高くなっています。
出典: Macromill 2020年4月(緊急事態宣言発令後) スマートフォン利用者対象 18歳~59歳 (n=1,000) 調査エリア:首都圏 Q: 新型コロナの影響を踏まえて、以下の項目について、あなた自身で意識や考え方としてどの程度あてはまるとお考えですか。
生産者と消費者をつなぐプラットフォームの食べチョクは、送料を負担して農家直送食材の購買を促す取り組みを実施しています。困っている生産者の声や消費者の喜びの声を続々と取り上げ、大きく盛り上がりました。
また、八百屋菜根たんの呼びかけにより、給食や飲食店向けの納品が停止し行き場を失った何十トンもの野菜がTwitterの利用者に購入されました。
生産者が助けを求める声を自由に書き込める「在庫ロス掲示板」もTwitterで話題になりました。
59%
「困っている人を支援している企業やブランドをTwitterを通じて応援したい」
出典: Macromill 2020年4月(緊急事態宣言発令後) Twitter利用者対象 18歳~59歳 (n=517) 調査エリア:首都圏
「食べ物」は誰にも共通するトピックであり、外出の自粛が続く中で多くの人にとって数少ない楽しみのひとつとなっています。これはTwitterの利用者とブランドを結びつける力をも持っており、会話を始めやすいテーマでありながらその影響力は強大です。
今後も、当サイトにてコロナウイルス禍のマーケティング最新情報をお届けして参ります。
COVID-19に対して Twitter が行っている対応手順は、covid19.twitter.comにアクセスしてご確認ください。(英語のみ)