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Twitter広告・会話の貢献(ケンタッキーフライドチキン編)

Twitter広告と会話、それぞれの価値


Twitterでは、広告施策をきっかけに多くの会話が生まれています。そこで、Twitter広告と会話それぞれの価値について、ケンタッキーフライドチキン(@KFC_jp)が2021年秋に実施した「とろ〜り月見サンド」のローンチキャンペーンを元に、Kantar Japan社によるクロスメディア調査を実施しました。クロスメディア調査とはキャンペーンのKPIに対して、メディア別の貢献度やROIを分析する調査手法です。調査概要は以下の通りです。


調査概要

Twitter マーケティング リサーチ結果

Source:CrossMedia Research™ Kantar Japan, 調査対象者:関東在住 20-59歳男女 (n=1,900)
 

2021年9月1日に販売された「とろ〜り月見サンド」のTwitterにおけるキャンペーンでは、ティザー・ローンチ・サステインそれぞれのフェーズごとの目的や意図に合わせたクリエイティブ・メッセージングで展開されました。


キャンペーン概要

Twitter マーケティング リサーチ結果


他媒体に先駆けてTwitterのみで展開したティザー施策では、動画広告を使用し「秋といえばケンタの【〇〇〇〇月見サンド】」とクイズ形式で商品名を当てる呼びかけを実施し、何か新しいことが起こるという期待感を利用者に提供しました。また発売日前日にはタイムラインテイクオーバーを利用し、商品名の解禁と共に明日発売されるというワクワク感を創出しました。

続いてローンチ施策では、月見サンドが今年も登場したことの認知と共に、バナナマン日村さんが商品を顔で表現する「とろ〜り」動画で商品への理解と喫食意向への刺激を行いました。また、リツイート数によって「もっととろ〜り」を顔で表現するクリエイティブを公開するというインタラクティブな仕掛けも実施しました。

そしてサステイン施策では、ティザー・ローンチ施策を受ける形で、商品が今しか買えないというメッセージと共に新たな動画広告を使用しました。「いいね」を呼びかけてエンゲージメントを促進することで、さらに喫食意向を後押しした形です。

このようにティザー・ローンチ・サステインのフェーズごとに目的と特徴を分けて展開したことで、広告と会話の相乗効果が段階的に高まり、全てのファネルにおいて高い効果をもたらすことに成功しました。

 

KPIに対する広告効果

今回のキャンペーンでは、認知形成、意向形成、売り上げ形成、そして連想形成をKPIと設定していました。結果、全てのKPIに対し、非常に高い広告効果をもたらすことができました。ここでは、認知形成、意向形成、連想形成に対する広告効果の内訳と、Twitterの貢献について見ていきます。


広告効果-認知形成-

Twitter マーケティング リサーチ結果

Source:CrossMedia Research™ Kantar Japan, 調査対象者:関東在住 20-59歳男女 (n=1,900)
 

認知形成においては、トップのTVCMに次いでTwitter広告が43%の貢献関与度となりました。なかでもティザー施策が30%と大きなウェイトを占めています。発売前日にインパクトのあるタイムラインテイクオーバーを実施したことにより、短時間で高いリーチを獲得し、認知形成へと繋がりました。


広告効果-意向形成-

Twitter マーケティング リサーチ結果

Source:CrossMedia Research™ Kantar Japan, 調査対象者:関東在住 20-59歳男女 (n=1,900)
 

続いて、「食べてみたい」といった購入につながる意向形成においては、Twitter広告が合計45%と他のどの媒体よりも高いウェイトを占める結果となりました。なお、認知形成同様に、意向形成においてもティザー施策が高いパフォーマンスを発揮しています。公式の情報をニュース性を持って広告展開したことと、動画で商品を詳しく紹介したことで「月見サンドを食べたい」という気持ちを刺激することができたと考えられます。


広告効果-連想形成-

Twitter マーケティング リサーチ結果

Source:CrossMedia Research™ Kantar Japan, 調査対象者:関東在住 20-59歳男女 (n=1,900)
 

連想形成においてはTVCMが55%と大きく、次いでTwitterが広告と会話を合わせて全体で37%の貢献となりました。Twitterの会話の貢献度は8.2%と、動画サイトにおける広告よりも高い結果となっています。タイムラインに流れる広告や多くの人々の月見サンドに関するリアルなツイートを見たことで、月見サンドに対するイメージが強まったと考えられます。


ファネル別投資効率

Twitter マーケティング リサーチ結果

Source:CrossMedia Research™ Kantar Japan, 調査対象者:関東在住 20-59歳男女 (n=1,900)
 

さらに、予算に対してどの程度の効果がもたらされたのか、ファネル別の投資効率も調査しました。その結果、Twitterは認知形成、意向形成の両方でTVCM以上の投資効率を発揮しました。連想形成においてはTVCMが最も高い結果となりましたが、Twitterは100%の投資効率となり、動画サイトと比較すると2倍以上になりました。このように、TwitterはKPIに対する効果が高いだけではなく、コスト効率良くブランドリフトできることが明らかとなりました。

 

分析結果からの考察

今回のキャンペーン期間中、「とろ〜り月見サンド」に関するツイート数は約12万になりました。商品への気持ちの盛り上がりや、広告を見た後の反応がこの数字となって表れています。人々のツイートを見て「とろ〜り月見サンド」をTwitterで検索した人も多数いると考えられます。


キャンペーンツイート数推移

Twitter マーケティング リサーチ結果

Source:Twitter Internal Data 2021.08.24-2021.10.18 - JP only -

ソーシャルメディアの利用に関する調査では、人々はTwitterを商品について気軽にシェアやリツイートすることができる場所だと考えています。今回のキャンペーンでは、モーメントに強いTwitterの特性を活かすことで、Twitter広告と会話で価値を最大限に発揮することができました。


ソーシャルメディア利用実態調査「商品やサービスなどの利用を検討する際に、役立つこと」

Twitter マーケティング リサーチ結果

Source | Macromill 2021年12月「ソーシャルメディア利用実態調査」15歳~64歳 Twitter (n=3,218), 無料動画サービス (n=5,159) *各サービス月1回以上の利用者
 

今回の調査結果から明らかなように、キャンペーンを設計する際には各プラットフォームの特徴を意識して投資金額の配分を最適化していくことがより良い結果につながります。また、ティザー・ローンチ・サスティンのフレームワークも大切です。今回ティザー施策として実施したタイムラインテイクオーバーのように、フェーズごとに最適な広告商品を選ぶことで、総合的な展開が期待できるでしょう。
 

「Twitter広告や発話による二次拡散の効果を可視化出来たことが、大きな成果となりました。さらにティザー・ローンチ・サスティンのプロモーション期のそれぞれで、目的に応じたメニューや広告を出稿することの重要性も再確認出来ました。

この結果を踏まえ、今後はメディアの最適アロケーションやティザー期におけるトレンドテイクオーバー実施など、新メニューにもチャレンジをしていきたいと考えています」

株式会社博報堂プロモーション担当 上野様

August 10, 2022
Tags
  • 調査
  • 日本
  • 飲食

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