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連載: 「スピード・量・質」の三拍子がそろったTwitterで、利用者へのリーチを最大化しよう - 第3回

新商品の発売、新しいサービスやキャンペーンのローンチ、リリースしたアプリのダウンロード促進、その日限りのタイムセールの告知など、自社に関する様々な情報をマーケターの多くはどこよりも早く発信し、より購買見込みの高い人に、1人でも多く届けたいと思っているのではないでしょうか。顧客へのリーチを最大化するには、接触するメディアが「スピード・量・質」の三拍子そろっていることが重要です。この連載では、「Twitterにおけるリーチ」に焦点を当て、スピード・量・質それぞれの側面からTwitterが持つリーチの強みについて、各種調査や事例とともにご紹介します。

第1回: Twitterのリーチスピードは最速

第2回: マスメディア級のリーチが得られるTwitter

第3回: Twitterで、効率的かつ効果的にリーチを狙う

連載最終回となる第3回目は、リーチの「質」に焦点を当て、Twitterを訪れるオーディエンスの特徴と、費用対効果の高いリーチ獲得に向けたキャンペーン設計のヒントについてご紹介します。

Twitterの利用者は情報に対して能動的で、広告を受け入れやすい

企業が広告を展開する際、最も気にするポイントの一つは「自社の広告が接触者に受け入れられるかどうか」ということではないでしょうか。どんなにクリエイティブで興味をそそる広告だったとしても、最初から「邪魔なもの」と認識されて目を背けられてしまっては、広告の効果は引き出せないからです。Twitterには、広告をコンテンツの一つとして好意的に受け入れてもらえるための条件がそろっています。その理由は、Twitter利用者の特徴にあることが調査から分かっています。

スマートフォン利用者を対象に行った調査によると、Twitterは他のプラットフォームと比較して「今起きているできごとがリアルタイムにわかる」や「最新のニュース速報が得られる」といった項目に対する値が高く、「リアルタイムな情報が得られる場所」だと考えられていることがわかります*1。そのため、Twitterを訪れる人々のマインドセットも「今、世の中で何が起きているのかを知りたい」という情報に対して能動的(ディスカバリーマインドセット)であることが多いため、Twitter上の広告も「邪魔な存在」ではなく「一つのコンテンツ」として受け入れられやすい傾向があります。

*1 Macromill 2020年5月 スマートフォン利用者対象 15歳~64歳

以下の図は、プレロール型の動画広告の許容度を他の動画プラットフォームと比較したものです。「広告を邪魔だと思わない」と答えた利用者の割合は、Twitterの方が14ポイント高く、他のプラットフォームと比べて広告への受容度が非常に高いことが分かります。

Twitter マーケティング リサーチ結果

企業やブランドの広告を広く受け入れてもらうには、受け入れてくれるオーディエンスが必要です。広告主にとって価値の高いTwitter利用者にアプローチすることで、より高い広告効果が期待できるのです。

費用対効果の高いキャンペーンを設計する上で重要な視点とは?

これまでキャンペーンのメディアプランを作成する際は、多くの人にリーチして情報を届けることを目的に、足し算型のメディアミックスで設計することは一般的でした。しかしながら、消費者のメディア接触の多様化に合わせて、広告主も複数のメディアを連動させた横断的なキャンペーンを設計し、それぞれのメディアの特色を生かした費用対効果の高いメディアプランを求めています。

そこでTwitterでは、キャンペーンにおける最適なメディア予算の配分をモデル分析によって明らかにするために、Kantar Japan社が提供するクロスメディア調査を行いました。クロスメディア調査とは、キャンペーンのKPIに対して、メディア別の貢献度や費用対効果(ROI)を分析する調査手法です。各メディア単体の効果だけでなく、クロスリーチによるシナジー効果も計測することができます。

Twitterとテレビ広告の高いシナジー効果

ある有料動画サービスが行った広告キャンペーンの調査実績をご紹介します。

本キャンペーンでは、主にメディア間のリーチの補完と会話の醸成によるキャンペーン認知獲得を目的として、テレビ広告とTwitterを活用した広告配信を行い、クロスメディア調査によって、各メディアのキャンペーン目標の達成度に対する貢献度と最適なメディア予算配分を調べました。

ターゲット人口全体に対する広告のトータルリーチは87%と非常に高く、各媒体で見ると、テレビが79%、Twitterは45%の広告到達率となっています。

下の図のように、各媒体のリーチには重なりがあり、シナジー効果を生み出しています。

また、Twitterは、テレビでは到達できなかった層にもリーチしており、テレビとTwitterは相互補完し、リーチを拡大していることが分かりました。

Twitter マーケティング リサーチ結果

また、この調査ではリーチ拡大だけでなく、テレビ広告とTwitter広告を連動させることで多くの会話が生まれ、キャンペーンへの参加意識が高まる効果も確認されました。テレビ広告とTwitterを同時に展開し、さらにクリエイティブ上の表現やメッセージなどの広告要素を連動させていることでTwitterが話題の発信源となり、会話に触れた人の興味を喚起し、さらに会話が広がる好循環が生まれたのです。

Twitter マーケティング リサーチ結果

テレビ広告とTwitter広告の各ファネルにおける費用対効果(ROI)を比較したところ、TwitterはキャンペーンのKPIで高いROI(テレビと比較したTwitterキャンペーンの各KPIにおけるメディア貢献効率)を達成しました。Twitterへの予算配分を増やすことで、より費用対効果の高いキャンペーン運用が期待できます。

Twitter マーケティング リサーチ結果

最後に、今回の調査から得られたデータをもとに、キャンペーン効果を最大化するメディア予算配分の最適化シミュレーションを行いました。シミュレーションの結果、Twitterにメディア予算の一部をシフトさせることで、同じ予算規模でもより高いキャンペーン効果を得られることが分かりました。

Twitter マーケティング リサーチ結果

本キャンペーンの調査結果から得られた考察は以下のようにまとめられます。多様化したメディア環境に対応するには、各メディア単独ではなく、Twitterへの予算配分を増やしつつ、と複数メディアによるシナジー効果を踏まえたプランニングが、メディア予算最適化の観点においても重要と考えられます。

Twitter マーケティング リサーチ結果
October 15, 2020
タグ
  • 調査
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