視点

世界最大手のファーストフードブランドがデータを活用してお客様を呼び戻した方法

マクドナルドとChick-fil-Aがソーシャルデータを活用してお客様の求めるメニューを提供した方法。

消費者中心のブランド企業はすべて、お客様ファーストが最優先事項であり、お客様が望むものを把握する最良の方法の1つが日々ソーシャルメディアで提供されるフィードバックに耳を傾けることであると認識しています。

Sprinklrは、このことを誰よりもよく知っています。10か国に1,500人を超える従業員を抱えるSprinklrは、真にグローバルなソーシャルメディア管理プラットフォームを企業に提供し、世界中の大手ブランド企業がTwitterをはじめ20以上のソーシャルチャネルでお客様とつながり、そのつながりをマーケティング、広告、調査、お客様サービス、商取引に関する重要な決定に活かせるよう支援しています。

Fortune 50社の半数以上と約1,200社のグローバル企業(Allstate、Microsoft、Nike、Marriott、SAP、NASAなど)が、Sprinklrを利用して、すべてのタッチポイントでより人間的で直感的なエクスペリエンスを提供しています。ソーシャルデータからエンゲージメント、量、感情を分析することで、これらの企業はより的確な意思決定を行い、お客様満足度を向上させています。

その好例として、2社の有名ファーストフードチェーンは、それぞれ異なる方法でソーシャルデータを使って、お客様を満足させています。

ソーシャルデータからエンゲージメント、量、感情を分析することで、これらの企業はより的確な意思決定を行い、お客様満足度を向上させています。

ラジー・トーマス氏(Sprinklr社、CEO)

マクドナルド: 終日朝食メニューの提供へ

多くの人にとって、朝食は1日の中で最も大事な食事です。そして、マクドナルドは、6,900万人のお客様のかなりの割合が朝食メニューが終わった午前10時30分以降も卵やソーセージを注文したいと考えていることを知りました。

しかし、お客様の要望はどれほど強いものなのでしょうか。全米で14,000件ある店舗でビッグマックと並んでマックグリドルを提供するよう変更するのは簡単なことではありません。投資の裏付けとなる十分な需要が必要でした。

朝食メニューを終日提供することがお客様にとってどれほど重要であるかを明らかにするため、マクドナルドはSprinklrに協力を依頼しました。Sprinklrは、Twitterでマクドナルドファンのツイートを2007年までさかのぼって調べ、終日朝食メニューについて述べたツイートを334,000件以上見つけました。さらに、その話題について最初にツイートした人物を突き止めました。

ジョン・リーのツイートから8年1か月と15日後、マクドナルドはジョンの望みがもうすぐかなうと返信を送りました。さらに、真夜中にマックマフィンを渇望している他のファンにも11,999件のツイートを個別に送り、2015年10月より終日朝食メニューを開始すると伝えました。

マクドナルドの米国ソーシャルメディア担当ディレクター、ポール・マットン氏は「10月6日のデビューはオーガニックに世界的なトレンドになりました」と語っています。「有料メディアではなく、お客様から端を発し、お客様が要望を伝えてくれたのです。」

デビューはこのうえない成功を収めました。終日朝食メニューは、57億ドルの企業の14四半期連続減少を反転させ、2017年4月には株式が最高値を付け、お客様のポジティブな感情を10%向上させるのに役立ちました。この成功はソーシャルデータがなければ起こらなかったでしょう。

Chick-fil-A: 2つのBBQの話

ソーシャルデータは、お客様の一番根底にある望みを見つけ出し、それを実現するための重要な手段となります。その一方で、データにより、お客様が望んでいないものを提供していることが容赦なく明らかになることもあります。

Chick-fil-Aがこのことを体験したのは、2016年春に新しいスモークハウスBBQレシピを発売したときでした。この新しい味は、熱狂的なファンには受け入れられませんでした。そうしたファンは、ソーシャルメディアで自分たちの不満を伝えました。

お客様は嘆願書を作成し、ボイコットを開始し、自分たちでハッシュタグキャンペーン #BringBackTheBBQ を展開して、愛するオリジナルレシピの復活を訴えました。

Chick-fil-Aはそれに対応しなければならないことを知りました。新しい味の発売後、BBQの言及回数が急激に増加し、Chick-fil-Aのソーシャルメディアでの言及回数は全体で9倍に増加しました。しかし、その反応の73%はネガティブなものでした。

Chick-fil-Aの新しいBBQ味の発売後、BBQの言及回数が急激に増加しました...しかし、その反応の73%はネガティブなものでした。

同社は前例のないオリジナルレシピの復活を決定し、ハッシュタグ #BroughtBackTheBBQ を使って新しいソーシャルプロモーションキャンペーンを展開しました。さらに、サプライズプレゼントを渡すために、250人の特に献身的なファンの特定をSprinklrに依頼しました。

再発売の日、Chick-fil-Aはチームメンバーを集めて作戦本部を設置し、ファンを直接モニタリングし、交流しました。また、Sprinklrがコミュニティやファンの反応、BBQソースの言及、ハッシュタグ、会話の感情からキャンペーンの成功を測定しました。

再発売から3日間で、チームは7,500件を超すメッセージを確認して対応しました。Chick-fil-AとBBQソースの言及回数は過去3か月間よりも18倍以上多く、そのうちハッシュタグ #BringBackTheBBQ または #BroughtBackTheBBQ を使っているものは1,000件を越えました。最も重要なことは、感情の73%がネガティブだったのが、92%がポジティブに反転し、新しいレシピが初めて発売されたときの最初の憤慨は完全に収まったのです。

Chick-fil-Aの成功には目を見張るばかりです。同社は過去5年間で収益がほぼ2倍になり、現在は米国で8番目に大きなレストランチェーンになっています。成功の鍵の1つは、進んでお客様の声に耳を傾け、間違いを認めたことです。

「マクドナルドやChick-fil-Aのようなグローバルブランド企業がお客様に寄り添えるよう支援することがSprinklrの使命の根幹です」と創業者兼CEOのラジー・トーマス氏は言います

「Sprinklrの目標は1つだけです。それは、お客様にとっての価値を創造することです」とトーマス氏は続けます。「Sprinklrは、企業の課題解決を支援することで価値を創造します。Sprinklrが提携しているFortune 500のブランド企業は、あらゆるソーシャルチャネルで効果的にお客様1人1人のエンゲージメントを獲得する方法を見つけ出すという、非常に大きな課題を抱えています。」

December 05, 2017
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